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檀香梅

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さほど大きくはなく、中低木に分類されるであろうダンコウバイ。里山から1000m超の高原に至るまで、雑草ならぬ雑木として極めて当たり前にその辺に見ることができます。秋に非常に鮮やかに黄葉するにも関わらず、美しく色づく樹木として意識する人は少ない。

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早春まだ他の木々が芽吹いていない頃、その小さな黄色い花は真っ先に森に彩りを添えます。しかし花が終わるととたんに没個性となり、その存在は忘れられてしまいます。ところが秋になると木の丈に比して大きくユニークな葉を鮮やかな黄色に染め、再び強く自己主張します。
キノコ狩りの為に雑木林を歩きながら見るこの黄葉は、例えば神社仏閣の庭園などで見る洗練された紅葉とはまた違う、野山の生命力を感じさせる魅力を持っています。
なのにこの黄葉が注目されないのは、一体なぜなのか。

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秋の紅葉、早春のその花、共に写真に収めるのは意外にも難しく、何度も何度も撮り直しました。
来年の春こそ、寂しい雑木林に彩りを添えるこの花を、本来持つ魅力を伝えられるように撮りたいと思っています。
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by silvers_blue | 2013-11-23 21:28 | 山の植物 | Comments(2)

スッポンタケ

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「頭についているねばねばした黒い液が猛烈に臭い。この匂いに虫が集まり、やがてなめつくし白い地肌が出る。学名のP.Impudicusは「恥知らずなペニス」という意味だそうである」
(永岡書店 食用きのこ・毒キノコがすぐわかる きのこ 小宮山勝司・伊沢正名 著 より抜粋)

図鑑にそう書かれているその「猛烈に臭い」というのは、ウ○コのような、あるいは生ごみの匂いのようなものを想像します。ところが実際に見た、というか嗅いだその匂いは想像していたものと違いました。
薬品臭? なんだこの臭いは? あれだ、子供の頃、授業参観に母親たちが集まった時のあの化粧の臭い。今時の化粧品はあんな臭いはしないけど、当時の化粧ってなぜあんなに臭いのかと子供心ながらに思っていたものでした。
しかしとにかく不快な臭いなことには変わりありません。森の中に似つかわしくない。
グレバと呼ばれる先端と根元のツボを取り除き、柄の部分だけを何本か持ち帰ります。
下の写真は、そのグレバの黒い液が前夜の雨で流れ落ちたと思われるもの。
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柄の部分だけならさほど匂いません。一旦干した後茹でて中華スープに入れます。一見麩のようですがしっかりした食感があり、意外にもイケますこれ。
同じ日に採ったクギタケとクリタケの醤油煮(息子作)と共に。クギタケというのは煮ると不気味な赤紫色に変色します。
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生えてるところのクギタケはこんな感じ。↓
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by silvers_blue | 2013-11-08 00:03 | 山の幸 | Comments(6)

戦友ついに力尽きる

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平成20年11月2日。
当時小6だった息子の最も彼らしい姿を捉えたこの写真。手にしているカメラは、PENTAX Optio43WR。平成16年に買ったので手元に来てから9年経ちます。
特に写真とかカメラに興味がなかったころ、防滴仕様ということで山遊び用に買いました。その後息子用となり、更には仕事用として使い続けてきました。


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400万画素、最高感度はISO400。当時としても高性能というわけでもなく、防滴仕様という以外に特にウリはないカメラですが、こんなによく働くとは正直思っていませんでした。しかしついにというべきか、突然ピントがまったく合わなくなってしまいました。

製品サイクルが短いコンデジは愛着が湧かない、という話を聞きます。それはわからないでもありません。
しかしこのカメラ、僕ら親子と山遊びの面白さを共に味わった友でもあります。
さすがに修理するというものでもありませんが、かといって捨てる気にはなりません。

長い間、ありがとう。
このカメラが似合う森の中で、その姿を撮ってあげよう。
この写真は、一枚目での息子が撮ったもの。
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by silvers_blue | 2013-11-01 22:27 | 写真・カメラ | Comments(8)