野山を読む 野山を食す

カテゴリ:山の植物( 39 )

山葡萄の樹液

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山間の道路、特に林道や山裾の農道などでは、路傍の雑木等が繁茂して交通の支障になることもしばしばあります。そうした雑木は、定期的に伐採されます。
高原の農道であるここでも、山葡萄や樅の木が最近伐採されました。

その伐採された山葡萄の幹から、水が滴り落ちているのが見られました。水滴が落ちる間隔は、5秒に1回ほど。結構な量です。
あとで調べてみると、葡萄類は年に2週間ほどの間だけ、盛んに水分を吸い上げる時期があるそうです。その時期に樹液を採取して化粧水として販売されているらしい。
周辺で山菜狩りをしている間、アウトドア用のボトルで樹液を受けておくと、1時間半ほどで500mlのボトルが一杯になりました。
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無色透明の樹液を一口飲んでみます。味はなく、粘りも感じません。ただの水と言われても気づかないでしょう。

以前、盛んに樹液を溢れさせる水木のことも投稿しましたが、
それにしてもこの、水分を吸い上げるメカニズムというのは、一体どうゆう仕組みなのか。不思議で仕方ありません。
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ところで、この時期の山葡萄の新芽は山菜としても食せます。
天ぷらにすると嫌味のない酸っぱさ。ちょっとした珍味として楽しめます。

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by silvers_blue | 2017-06-09 21:04 | 山の植物 | Comments(0)

新緑のハンノキ純林

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ハンノキは渓流沿いや湿原など、水分が多い土壌によく生育する樹木。特に珍しいものでもなく、またこれと言った用途もなく、なんとなく存在感がありません。
ブナのように地被類がついた樹皮は、ブナに劣らず美しい。しかしどちらかと言えばパイオニア的存在で大径木は少ない。極相林で「手つかずの自然」の代名詞であるブナに比べ、世間からのもてはやされ方には天と地ほどの差があります。

僕のホームグラウンドの林道脇に、ハンノキの純林 ー純林というには規模は小さいのですがー があります。
ゴールデンウィーク明けのわずかな期間、芽吹き始めた落葉松林に囲まれたこの場所は、特別な色彩に染まります。
独特な色彩の樹皮と落葉松の新緑・・・緑色のフィルターをかけたような、別世界に着てしまったような、不思議な空気感。
以前にもこの情景を写真に収めたことはありますが、今年、雨上がりの夕刻にこの場所に立っていたことは、飛び切りの幸運だったと思うのです。

PENTAX LX ・ SMC PENTAX-A 1:2.8 50mm MACRO ・ RDPⅢ

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by silvers_blue | 2017-06-02 21:33 | 山の植物 | Comments(0)

秋と冬の境界

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菅平高原は、昨日までは秋、今日からは冬。

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落葉松の森は、緑と紫の不思議な色合いに見えた。
PENTAX k-m ・ SMC PENTAX-A 1:2.8 50mm MACRO

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by silvers_blue | 2015-11-26 01:08 | 山の植物 | Comments(2)

雨と樹皮

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雨に濡れた樹皮は美しいのですが、雨が止むと樹皮はあっという間に 「艶やかに濡れている」 から 「単に湿ってる」 に変わってしまいます。

PENTAX LX・SMC PENTAX-A 1:2.8 50mm MACRO・RDPⅢ

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by silvers_blue | 2015-07-22 21:41 | 山の植物 | Comments(2)

水木

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PENTAX WG-3 GPS

切り株を覆う、自然界のものとしてはかなりビビッドなオレンジ色。
これは、糖分を含む樹液が発酵したものらしいのですが。
近づいてみると、相当の樹液が溢れ出ていることがわかります。
春先のこの様子から、この木は「水木」と名付けられたそうです。

しかしこれだけの水を吸い上げる力というのはどこから来るのでしょうか。
樹木が水を吸い上げるメカニズムは、葉の蒸散による負圧だと聞いたことがあります。
しかしこのように伐採されても尚、水分を脈々と吸い上げる様は、それでは説明がつきません。

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やや高い山地では、たくさん見かけることができる水木。
樹形、葉、葉の着き方、花。どれをとってもかなり特徴的で、遠目にもすぐにそれとわかります。
勢いよく水を吸い上げるのは春先だけのようですが、その後の立ち居振る舞いもエネルギッシュなものを感じます。
これほどダイレクトに生命力を感じさせる樹木というのは、他にはあまり思いつきません。

2・3枚目 PENTAX LX ・ TAMRON SP 1:2.5 90mm MACRO(52B) ・ RDPⅢ
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by silvers_blue | 2014-07-11 21:18 | 山の植物 | Comments(5)

春の林道を行く

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                                  アズマイチゲ

冬も好きだけど、春は被写体が途端に増えるので、それはそれで好き。
久々に林道にジムニーを走らせます。
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                                  ウリカエデ


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                                  ダンコウバイ


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                                  セツブンソウ


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                            ツノハシバミ。新たに見つけた木。
                    いつも食べるほど収穫できないけど、今年は期待できるかも。

PENTAX LX ・ TAMRON SP 1:2.5 90mm MACRO(52B) ・ RDPⅢ
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by silvers_blue | 2014-05-14 00:32 | 山の植物 | Comments(4)

冬の終わり 春の訪れ

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今年は大雪が降ったおかげで、冬から春への変化が急激なように見えました。
残雪がたくさん。でも完全に春の日差し。不思議な雰囲気です。
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木々の梢の色が変わってくると、春が近いことを実感します。山の春はこんなところから。
ところでこの梢、新たに伸びたのか、それとも去年の梢が色づいたものなのか。去年からのものならば色づく前はどんな風だったのか。
毎年それを確認しようと思いつつ、今年も忘れてしまいました。
来シーズンこそは。
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1枚目:マンサク  2枚目:オヒョウ  3枚目:リョウブ
PENTAX LX ・ TAMRON SP 1:2.5 90mm MACRO(52B) ・ RDPⅢ
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by silvers_blue | 2014-04-02 02:44 | 山の植物 | Comments(4)

檀香梅

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さほど大きくはなく、中低木に分類されるであろうダンコウバイ。里山から1000m超の高原に至るまで、雑草ならぬ雑木として極めて当たり前にその辺に見ることができます。秋に非常に鮮やかに黄葉するにも関わらず、美しく色づく樹木として意識する人は少ない。

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早春まだ他の木々が芽吹いていない頃、その小さな黄色い花は真っ先に森に彩りを添えます。しかし花が終わるととたんに没個性となり、その存在は忘れられてしまいます。ところが秋になると木の丈に比して大きくユニークな葉を鮮やかな黄色に染め、再び強く自己主張します。
キノコ狩りの為に雑木林を歩きながら見るこの黄葉は、例えば神社仏閣の庭園などで見る洗練された紅葉とはまた違う、野山の生命力を感じさせる魅力を持っています。
なのにこの黄葉が注目されないのは、一体なぜなのか。

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秋の紅葉、早春のその花、共に写真に収めるのは意外にも難しく、何度も何度も撮り直しました。
来年の春こそ、寂しい雑木林に彩りを添えるこの花を、本来持つ魅力を伝えられるように撮りたいと思っています。
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by silvers_blue | 2013-11-23 21:28 | 山の植物 | Comments(2)

コナラの芽吹き

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TAMRON SP 1:2.5 90mm MACRO(52B)

里山の雑木林を代表する木、コナラ。かつては植林~定期的に伐採され、燃料としての役割を果たしてきました。石油類にその役割を譲ってからも身近な樹木なことには変わりありません。
カブトムシなどが樹液に集まることでも知られています。しかしクヌギの方が大径木が多い上樹液が出ていることも多く、どちらかというとありがたみは薄い。本数も圧倒的にコナラの方が多いこともありがたみのなさを助長しています。まさしく「その他大勢」的な樹木。

しかし、その芽吹きの美しさは格別です。萌黄色の芽吹きをする樹木が多い中、銀緑色の芽吹きは注目こそされませんが、非常に魅力的。
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TAMRON SP 1:2.5 90mm MACRO(52B)+中間リング12mm

しかも良く見ると、赤味を帯びたもの、小さな緑色の点々があるもの、その表情はとても豊かです。しかし複雑に反射にするその姿は、写真に収めるのは非常に難しい。
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SMC PENTAX-M 1:1.4 50mm

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TAMRON SP 1:2.5 90mm MACRO(52B)+中間リング12mm

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SMC PENTAX-A 1:2.8 20mm

去年よりはうまく撮れたと思います。でもまだ満足できません。
来年も、その先も撮り続けることでしょう。
すべてPENTAX LX ・ FUJI PROVIA100F
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by silvers_blue | 2013-05-18 21:20 | 山の植物 | Comments(3)

柳の変化を追う

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柳は最も早くから芽吹く樹木のひとつです。桜が咲くその時期と同じくして爽やかな萌木色に染まります。
ところで、早春の柳の色の変化は、3段階になっています。
最初は梢が薄緑色に。この時の新芽は銀色の毛皮風。前回記事を参照願います。
その後花が咲きます。この時は遠目には灰緑色に見えます。
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そして新しい葉が出ます。鮮やかな萌木色に見えるのは、この時なのです。
桜が見頃となるときには、柳のこともちょっと思い出して川原を見てほしい、と思うのです。
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来年の冬は、早春の柳の梢がいつ、どのように春の色に変わるのかを注意して観察したい、と思っています。
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by silvers_blue | 2013-04-14 19:30 | 山の植物 | Comments(8)