野山を読む 野山を食す

2016年 08月 23日 ( 1 )

野生のスグリ

f0220698_23284586.jpg

野山の歩き方、というのは人それぞれでしょう。
僕には「定期巡回コース」というのがいくつかあります。それは車で通る林道だったり、歩いてまわる谷筋だったりと色々です。
同じルートを季節を変え、天候の違う時に通ることで常に新たな発見があったり、その年の傾向を探ることができます。
そしてそのルートをちょっとだけ脇道に入ることで、自分のエリアを少しづつ広げていきます。

かつて息子と2人で訪れることが多かった、スキー場とスキー場を繋ぐ林道。
ここに野生のスグリがあることは、かなり前から知っていました。
しかし数年前、この周辺で大規模な森林整備が行われ、分け入ることができなくなりました。その規模の大きさに、このスグリの木も伐採されてしまうだろうと思っていました。息子と二人で、その整備の様子を遠目にさびしく見ていた記憶があります。
それ以来・・・おそらく2年以上、ここを訪れることはありませんでした。

大学に進学した息子が帰省しました。
この林道を久しぶりに訪れます。
そこにはかつてと変わらず・・・いや、かつて以上にたくさんの実をつけたスグリの木がありました。
f0220698_23291455.jpg

 「・・・まだ残ってたね。」
 「・・・うん、残ってた。」
 「・・・林業の人も、この木がなんだか知ってて残したのかな?」
 「・・・うーん、どうだろう」

息子はスマホで、僕はフィルムやデジイチでその宝石のような赤い実をカメラに収め、そして収穫します。

  ☆ ☆ ☆

野生のスグリ、というのは殊の外少ないらしい。北日本の限られた範囲にしか見られず、しかも個体数は少ないらしい。
良く栽培されているのはフサスグリ(レッドカラント)という外来の園芸種らしく、この写真のものは、おそらくはエゾスグリという野生種。
今までここでしかお目にかかったことはなかったど、この日息子はこの定期巡回ルートで他の2か所でこの木を見つけました。
さすがは我が息子。
f0220698_23303458.jpg

僕は今日は仕事。息子は明日進学先に戻るらしい。
「明日帰るなら、今日中にスグリをジャムにしときな」と朝出がけに息子に伝えます。
帰宅した時には、ホーローの鍋に鮮やかな色のジャムが出来上がっていました。
出来合いのレアチーズケーキに添えます。それはそれはきれいで、食べるのが惜しい。
種は大きく固いけれど、それも野生の味です。
f0220698_23310882.jpg


[PR]
by silvers_blue | 2016-08-23 23:35 | 山の幸 | Comments(2)